去る令和2年10月25日(日)、根子岳周辺登山道整備の会幹部有志7名で、米子の滝側から根子岳や浦倉岳に登る登山道について、昨秋郷里に甚大な被害を負わせた台風19号に拠る被災状況の調査登山に行って参りました。米子の滝までの林道も被災していたのですが、ある程度復旧工事が進んで、軽自動車であれば米子の滝展望台まで上がれるとの事で今回の調査山行と相成ったわけです。
途中、写真の様な地割れがアスファルトに及んでいる所や谷川の地滑りが道路巾の3分の1ほどまで食い込んでいる所を慎重に通過いたしました。これらの場所には、地滑り計測器も設置されておりました。
ですが、3枚目の写真の大幅崩落している手前に大型バックホウが止まっていて、車が通れない様にしてありました。そのバックホウがなくても、この場所を通過するのは不可能だったかと思われます。ここで、車から降りて、林道を2時間ほど歩いて米子鉱山跡地でもある米子の滝展望台まで上がりました。
当日はお蔭様で前夕の雨も上がって、快晴の天候でした。いつも、この展望台までは車で上がってしまうのですが、今回歩いてみて紅葉の美しいポイントや陽を浴びて綺麗に見える紅葉、逆に陽が陰り紅い葉が深い朱に見える素晴らしい景色に出逢えました。ここ数年で最高の紅葉に出逢えて、本当に感謝・感激でした。(\^o^/)
この展望台で各自昼食を摂って、いよいよ登山道に入りましたが、ここまでに相当に時間を掛けてしまっていたので、浦倉岳登山道の確認は諦めて根子岳登山道の確認に絞る事と致しました。
ところが、登山道の崩落が段々と酷くなって来て、結局は30分も歩かずに引き返す事としました。林道といい、登山道といい、台風19号の残した大きな爪痕に正直ショックでした。
米子奥の院まで下山して休憩と参拝後に、展望台より標高差200メートル余り下の駐車場までハイキングコースを下りました。
途中、不動滝下部の足場で作られた簡易な橋が見るも無残に流されて変形したり(写真参照)、砂防ダムが堰堤まで岩で一杯になっている様な光景を目の当たりにしました。そして、鉄筋コンクリート橋脚、本体が鉄骨の頑丈な橋が、相当な水圧と衝撃が掛かって写真の様に傾いて橋脚には致命的な亀裂が入って上下でずれてしまっていました。どれほどの鉄砲水であったのか、自然の猛威に人間の営みの無力さを痛感したシーンでした。
駐車場まで下りて来て、そこからまた林道を約1時間ほど歩いて車の止めてある所に戻りました。7人全員無事に事故無く、ここまで下りて来れた事に感謝です。
林道を車で下山している際に、立ち入り禁止区域を別々に 上がってくる2台の普通自動車と擦れ違いました。最初の地割れ部の手前でどうやってUターンするのだろう?と余計な心配してしまいました。
集合場所の日帰り温泉施設「湯っ蔵んど」駐車場で解散し、ゆっくり温泉に浸かりながら、2万歩以上歩いて疲れた身体を癒しました。
今回の調査で、以前の様に復旧するには重機等が必須であり、建設業者に依頼するための予算取りが生じます。残念ながら、全面復旧には10年単位の長い歳月が必要ではないかと感じました。
我々に出来る事は僅かかもしれませんが、出来る事を少しづつ積み重ねていきたいと強く思っております。