去る令和2年12月8日(火)、9日(水)に横浜国立大学を卒業、同大学院修士を修了され、東京都内某区職員の20代女性(以下Hさん)が弊社に製作の職人に応募され、面接・インターン等を行いました。
 Hさんは須坂市総務部政策推進課信州須坂移住推進支援チームからのご紹介で(対応させて頂きま)した。ただ、ご連絡頂いたのが11月下旬に入る頃で、Hさんが「4月から転職したいので12月の早い内に面接させて欲しい」というリクエストもあって、非常に慌ただしい状況での対応でした。日頃から信州須坂移住推進支援チームにはお世話になっていたので何とか対応してあげたいとの想いと、弊社が超繁忙で猫の手も借りたいこの時期に拙速だな~という相反する想いとで複雑な心境でお迎えした事も事実です。そして、新型コロナウィルスの感染状況もこのときには既に首都圏だけでなく、長野県内(特に長野、北信の両広域圏の)警戒レベルも上がっていて、第3波が押し寄せて来始めていた時でした。

 当日(初日)は、15時過ぎにお越し頂き、面接と工場内見学、性格適正試験を行い、弊社工場から徒歩2分の須坂市移住希望者向け体験住宅で宿泊されました。2日目は、午前中に私と家具の扉パネルの一部製作体験を行い、午後自分が長野県庁でSDGsのセミナー勉強会の間は須坂市内・長野駅周辺を散策してもらい、セミナー後にHさんをピックアップして弊社が携わっている(建設中の)信濃美術館(開館時には「長野県立美術館」に改名)現場にお連れして説明、弊社がショーケースを納入させて頂いた八幡屋礒五郎様本店の採寸・現地調査にも同行して貰い、ショーケースや併設する横町カフェのカウンター等も見て頂きました。折角お越し頂いたので、県庁地下の生協売店で購入した長野県観光PRキャラクターである(ゆるキャラ)アルクマの長野県立美術館バージョンのピンバッジもプレゼントして、長野駅で降ろしてお別れした次第です。

 面接で趣味のスノーボードや登山で長野県によく来られていて、長野県に移住したい事、その中で特に積極的に誘致して貰った須坂市に興味を持った事、更にその中で専攻した建築関係で製作に携わりたくて弊社を希望された事などを伺いました。1級建築士も取得されていてこのような高学歴の方が正直「弊社の職人で良いの?」と感じましたが、とても素直な方で適性試験も良好で、内定している現役女子大生のSさんと一緒に頑張って頂ければ良いな!とも思いました。ただ、製作体験時に女性ならではの非力さで苦労もされていて、 感触的には「後は本人次第かな!?」と感じていました。

 お別れした翌日10日(木)に「内定」をお伝えしましたが、残念ながら辞退されてしまいました。製作の職人ではなく、現場代理の方でもどうかと尋ねましたが、製作に携わりたいという事で今回はご縁が繋がらずに誠に残念な結果となりました。
 今回の件で感じた事は、「高学歴な方でも住環境が良くてやりがいのある仕事であれば応募して頂ける」という事と「弊社はまだまだ女性に積極的に入社を決断して頂ける様な会社には成れていない」という事でした。特に後者の課題を解決できるようにより一層精進する事、そして4月に入社頂く現役女子大生Sさんに働きやすい会社にしていく事を改めて決意致しました。Hさんには、弊社とはご縁がありませんでしたが、気に入って頂いた須坂市に移住して頂けたら!と思っています。
 最後にご紹介頂いた信州須坂推進支援チームの豊田さんとウェルカムボードを作って貰った牧さん、そしコロナ感染に敏感な時に対応頂いた社員に心より感謝申し上げます。