少し時間が経ってしまいましたが、去る5月15日(日)須坂商工会議所青年部OB会主催による「シルク時空をこえて」の準備・運営・片付けのお手伝いをしながら、映画も鑑賞させて頂きました。(当初は2月13日の予定でしたが、新型コロナ禍による長野県が設定したまん延防止等重点措置期間の為にこの日まで順延となりました。また、チラシの時間帯(午前中)は信州須坂町並みフォーラムが主催し、午後(13:30~15:30)の部を須坂商工会議所青年部 OB会が主催しました。)

この映画は、同じ長野県伊那市の熊谷友幸監督が上伊那に拠点のある上場企業「KOA株式会社」の依頼により、創業時の産業「シルク」に焦点を当てた後世に残せるドキュメンタリー映像を残すという趣旨で製作されたものです。
長野、岐阜、福島、横浜、京都、アメリカ、フランスにロケし、6年の歳月をかけて完成した力作です。

上映前、熊谷監督のご挨拶

 製糸の映画というと私たちの世代では「ああ、野麦峠」の哀れな女工さんのイメージが強かったのですが、明治期から昭和初めまで製糸業のお陰で地元の須坂市始め岡谷市、上田市丸子町など大変に活気があって、地域の文化発展に大きく寄与されている事を4Kのとても美しい映像によって認識できました。


 また、今回に合せて須坂市博物館より提供された映像を映画の中に組み込んで下さり、アメリカの製糸王ともいうべき チャールス・チニーが須坂に訪問され、須坂市民の熱狂的な歓迎を受けていた事を初めて知りました。この当時、日本の製糸技術が世界のトップに並んでいたからこそ、アメリカの製糸王が何度も来日されたのだそうです。

上映修了後に三木市長による謝辞


 それから、江戸時代に14代将軍徳川家茂がフランスで蚕の伝染病で蚕糸業が壊滅的だったところを蚕卵紙を送って救ってあげた事も初めて知る事が出来て、日本人は昔から仁愛の篤い素晴らしい民族である!と誇りに思いました。
2時間余りの上映時間はとても貴重で有意義な時間でした。

地元須坂新聞に掲載された記事

 この映画を製作された熊谷監督はじめ関わった方々、そしてこの映画の存在を知って須坂に持って来られた方、今回の準備運営に携わった皆様に心より感謝申し上げます。
 そして、この先この素晴らしい映画が少しでも多くの方に鑑賞いただき、当時の歴史を正しく知る方が増えます事を祈念しております。

最後にこの映画の予告動画(Youtube)をご紹介させて頂きます。