(弊社の)取引先でもあるS商會のS社長より、お孫さんが「間もなくヨチヨチ歩きしそうだから!」という事で、(S社長が)子どもの頃に亡きお父様に買って頂いた木製カタカタの修理の依頼に弊社にお持ちに見えられました。50年以上も前の品物を大切に取ってあった事、そしてそれを当時の購入価格の何倍も費用を掛けてでも修理してお孫さんに使って貰うという心意気にたいへん感動致しました。
早速お預かりしまして、小学生の子どもがいる社員に補修の担当をして貰いました。
不具合は、
- カタカタのキャラクターの動きがぎこちない事、
- 前輪の空回りによるオルゴールがうまく鳴らない事
- 前輪軸の回転エネルギーをオルゴールに伝えるゴム製プーリーが伸びてしまった状態であった事
でした。
対策としまして
- 後輪軸に埋め込まれていてカタカタの上下運動に起こさせる埋込ダボを長い物に交換しました。(よりダイナミックな上下運動をします。)
- 前輪が空回りしてしまっていたので、100均ショップのシリコン製リストバンドで前輪を巻いて、前輪の空回りをしない様にしました
- プーリーをゴム製でなく、マジックテープ式のバンドにしてマジックテープが剥がれない様にテンションを掛けた状態でテープの端部を接着しました。
- オルゴールの点検カバーを取り外しできるように新たに合板で作成して、ビス留めにしました。
- 絵柄の書いていない部分を再塗装しました。
下記に修理後の動きの動画を貼り付けます。
このカタカタを動かしているのは、S社長の息子さん。4代に亘って一つのおもちゃが愛され、メンテナンスをして引き継がれていく、素晴らしい事ですね!!
S社長、夢のあるお仕事をさせて頂き、ありがとうございました。